離職対策シリーズ 全5記事

人材定着・離職率改善のための体系的な知識を5つの視点から解説しています。この記事は第4回です。

人手不足時代の最大課題は「採用」よりも「離職率改善」

人手不足の時代。採用も大切ですが、それ以上に大切になるのが、離職率の改善です。

会社を辞める人を減らすには、配属先管理職・先輩社員の役割が最も重要になります。
いくら会社側、人事側が離職率改善に向けいろんな制度を構築したとしても、その効果は限定的です。
現場でそれを活用し、新人や若手社員と接するのは管理職・先輩社員だからです。

現場リーダーの影響力

現場で彼らがどうそれを活用するか?で成果は大きく変わるのです。

上司や先輩社員の対応次第で、新人達は:

  • やる気がなくなっていたり
  • 自信喪失していたり
  • やりがいを失っていたり

等々で、新人達の会社を辞める理由の最も大きなものになるのです。

逆に、上司や先輩社員の対応次第で新人・若手社員達が離職を踏みとどまることもある。それにより、新たに生まれ変わったように組織に貢献してくれる人材になることは珍しいことではありません。

育成上手なリーダーの存在

世の中には、あの人の下に配属すれば「絶対に新人が辞めない。他の同期に比べて著しく成長が早い」と評価される育成上手なリーダーがいます。あなたの会社にもいるかもしれません。

そこで新人・若手社員の育成上手なリーダー達の意識を参考に、5つの離職率の高い職場のリーダータイプ別に、何を意識改革するべきか?を整理してみましょう。

5タイプ別|離職率の高い職場のリーダー意識改革ポイント

5タイプの問題リーダー:特徴と改革ポイント

タイプ 主な問題 新人への悪影響 意識改革のポイント
①使命感欠如型 育成を「煩わしい」と感じる 熱意が萎える、孤立感 育成の重要性を理解する
②鬼上司信仰型 スパルタ・恐怖支配 萎縮、離職 科学的なモチベーション理論を学ぶ
③独善型 自分の価値観を押し付ける 理解されない、相性が悪い 個性・タイプ別対応を学ぶ
④頭が硬い型 仕事=真面目に苦しむもの 楽しさがない、やる気低下 楽しい職場づくりの効果を知る
⑤やらされ感型 指示命令のみ、理由を説明しない 面白さを感じられない 好奇心を引き出す伝え方を学ぶ

1. 新人・若手社員育成への使命感が欠如しているリーダー

このタイプの特徴

任された新人や若手社員を育成や世話することを「煩わしいこと」「余分な仕事(ただでさえ忙しいのに仕事を増やさないでくれ)」と本音では捉えているリーダーは数多くいます。

しかし、新人達の立場から考えれば、そんな気持ちで対応されれば、入社時の熱い気持ちが一気に萎え最悪、会社を辞めることを考えるのも分かります。

一方、育成上手なリーダー達は、新人や若手社員の育成という仕事が

育成上手なリーダーの認識

  • 「会社にとっていかに大事か?」
  • 「今後の自分のキャリア・待遇UPにとっていかに大事か?」
  • 「新人や若手社員の人生にどれだけ影響を与えるのか?」

を理解し、育成することに対して使命感を感じています。

結果、辞める社員も少なくなります。

2. 鬼上司信仰のスパルタリーダー

このタイプの特徴

未だに鬼上司信仰のリーダー(リーダーシップやモチベーション理論を勘違いしているリーダー)がいます。

鬼上司信仰のリーダーの特色は、「闘将型」「戦国武将」「志士」的な、睨みを効かせてスパルタに厳しくマネジメントすることです。

しかし今時の新人・若手社員達はこれに耐えきれず辞めていきます。

一方、育成上手なリーダー達は、

育成上手なリーダーの理解

  • 恐怖支配は短期的には効くが長期ではモチベーションを下げる
  • 恐怖よりも効果的な動機づけがある

という基本を理解しています。

3. 独善的なリーダー

このタイプの特徴

部下や後輩を十把一絡げで扱い、「自分だったらこうされたい」を押し付ける独善的リーダーがいます。

部下の個性はそれぞれ違うにも関わらず、やり方を変えないため、

  • 自分を理解しない上司
  • 考えを押し付ける上司
  • 相性が悪い上司

と受け取られてしまい、離職の原因になります。

一方、育成上手なリーダーは、

育成上手なリーダーの対応

  • 一人ひとりの個性
  • 趣向
  • 適性
  • コミュニケーションの好み

を理解し、それにチューニングして接します。

4. 頭が硬い「仕事を楽しむことに無関心」なリーダー

このタイプの特徴

仕事=真面目に難しそうな顔をしてやるもの、と誤解している硬直タイプです。

しかし、育成上手なリーダーは「楽しみながら働くほうが生産性が高い」ことを理解しています。

楽しさは、

  • 夢中になる
  • 助け合いが進む
  • 学習意欲が増す
  • アイデアが出やすくなる

などの効果があります。

そのため、

楽しい職場づくりの工夫

  • ゲーミフィケーション
  • 雑談を大切にする
  • 楽しい空気づくり

など、多くの工夫を取り入れています。

5. 「やらされ感」しか与えることができないリーダー

このタイプの特徴

「これやっておいて!」と指示命令中心のリーダーです。

新人・若手社員は仕事の面白さを感じられず、やる気が出ないため離職につながります。

一方、育成上手なリーダーは「やらされ感 → やりたい感」に変換することができます。

以下をセットで伝えます。

好奇心を引き出す伝え方

  • 「なぜこの仕事があるのか?」
  • 「どうお客様が喜ぶのか?」
  • 「できると次にどんな仕事ができるのか?」

これにより、新人は好奇心を持ち、自分から学ぶようになります。

今、あなたの会社で改革が必要なリーダータイプはどれか?

自己診断チェックリスト

タイプ こんな発言が聞こえたら要注意 診断
①使命感欠如型 「新人の面倒を見る時間がない」「なんで俺が...」
②鬼上司信仰型 「最近の若者は甘い」「厳しくしないと育たない」
③独善型 「俺の時はこうだった」「これが正しいやり方だ」
④頭が硬い型 「仕事は遊びじゃない」「楽しむとか甘いこと言うな」
⑤やらされ感型 「いいからやれ」「理由は聞くな」

どこに課題があるのか?
どこから改革するのが最も効果的か?
ぜひ一度整理してみてください。

ベンチャーマネジメントでは5タイプ全てへの意識改革を支援しています

支援1

育成マインドの醸成

使命感欠如型への対応

支援2

モチベーションマネジメント

鬼上司信仰型への対応

支援3

タイプ別指導スキル

独善型への対応

支援4

楽しい職場づくり

頭が硬い型への対応

支援5

好奇心を育てるOJT設計

やらされ感型への対応

離職率改善でお悩みの企業様へ

離職率改善でお悩みの企業様は、お気軽にお問い合わせください。

5タイプ全ての意識改革を、豊富な実績とノウハウで支援いたします。

まとめ

離職率が高い職場には、5つの問題リーダータイプが存在します:

  • 育成への使命感がないリーダー
  • 鬼上司信仰のスパルタリーダー
  • 独善的リーダー
  • 頭が硬いリーダー
  • やらされ感を与えるリーダー

まずは、あなたの会社にどのタイプが存在するかを診断し、
優先順位をつけて意識改革に取り組むことが、離職率改善の第一歩です。