新入社員への意識改革3: 嫌いな人・苦手な人との付き合い方〜チームビルディング
厚生労働省のデータによると、新入社員時から半年以内に仕事を辞める人の離職理由の最大のものは「人間関係がうまくいかない」から。
学生時代とは違い、年代が異なり、価値観も違い、性格も異なるような先輩や上司と付き合うのは新入社員にとっては大変な苦労かもしれません。嫌いな人、苦手な人がいても不思議ではないでしょう。
10年前でしたら、仕事だけの触れあいだけでなく、
- 職場の中での雑談、
- レクリエーションの時間、
- 昼食の時間、
- 飲みにケーションの時間等、
新入社員と上司・先輩が触れあう時間も沢山あり、例え嫌いな人、苦手な人でも、その中で互いに個性や好みが分かりあえ、少しずつ良い所が互いに見えてくることで、そんな人達とも円滑な人間関係を構築することができました。
しかし、今はどうでしょう?
- 一人一人の仕事量も増え、
- 残業できる時間も短くなり、
- IT化等で言葉を交わさずに仕事をしていく部分が増えていく等により、
そのようなコミニケーションの時間がどんどん減少。結果、互いのことを理解しないまま、手探り状態でコミニケーションをしている企業も多いのが現実です。
コミニケーション時間が限られている今のような時代、「新入社員・若手の側も、嫌いな人・苦手な人だからといって避けるのではなく、自ら積極的に人間関係構築に向け、上司・先輩に働きかける必要があるのだ!」と意識改革していく必要があるのです。
そのために離職率の低い企業では具体的に以下の3つを行っています。
1. 「嫌いな人・苦手な人と付き合うこと」が、良い仕事には不可欠な事を意識改革する
学生の頃は、嫌いな人、苦手な人等の「自分と異なるタイプの人」に出会っても、付き合わないことで済ますことができたはずです。しかし、社会ではそうもいきません。
新入社員の立場では一度、会社から指示されれば、嫌いな人とも協力し合い成果を出す為に、円滑な関係を無理にでも構築していく必要があります。
いろんな年代・性格・価値観・趣向の人がいる社会においては、どんな職場で働こうとも、
- 嫌いな人、苦手な人等の異なるタイプの人達は周囲にいる。彼らと上手に付き合うことは避けて通れない
- 企業の長所は、個性溢れる人が集まり、互いの短所を互いの長所で補いあうことで生まれる。(異なる個性の人を受け入れ、積極的にチームワークを作ることが不可欠)
- そのためには異なるタイプの人を毛嫌いして避ける訳にはいかないし、逆に積極的にコミニケーションをとっていく必要がある 。
と意識改革していく必要があります。
2. 自分をオープンにする。そして相手を理解することの重要性を意識改革する
とはいえコミニケーション時間がない中で、嫌いな人や苦手な人と付き合っていき、良い人間関係を築き、チームワークを形成するのは簡単ではない。
そこで必要になるのが上記のようなサイクルを回すこと。
- 嫌いな人や苦手な人にも自分をオープンにすること。(自分の趣向、性格、価値観、今までの人生を自分の上司や先輩に話していく)
- そうすれば相手は、自分をよく理解してくれる。結果、上司・先輩達が新入社員に対して気遣いしてくれる。
- また自分がオープンになることで、上司。先輩。同僚達も自分の趣向、性格、価値観等々をオープンに話してくれるようになる。
- そして新入社員達も上司先輩を理解し、その上でしっかり気遣いをしていく。
このサイクルを回す為には、新入社員達には特に「自分をオープンにす力」及び「仲間へのチューニング力(コミニケーションする際は自分らしさを犠牲にしてでも、相手の性格や趣向に合わせていく力)」の重要性を意識改革をしていく必要があります。
互いをオープンにし、理解し合い、認め合う。これなしに、「異なるタイプの人と良い人間関係を築くことはできない」との意識改革を行う必要があります。
尚、職場によっては、上司や先輩社員とじっくりと理解しあう為のコミニケーションの時間がとれない職場等もあります。そのような職場では、チームの中で自分取説を各人作って貰い、それをシェアしていく等の工夫も必要になってきます。
弊社では、これらを自分取説作成&シェア研修研修という形で支援をしています。
離職率が高い原因が、「人間関係」だと感じられる企業は、上記2点の意識改革を積極的に取り組まれていくことをオススメします。
例えば、新入社員や若手の離職に困っている企業の場合…
一般的に新入社員の配属時には、上司・先輩も新入社員を全く知らない、新入社員も上司を知らない状況からスタートします。にも関わらず、最近ではその後も互いを知るためにじっくりとコミニケートする時間もとれないまま、仕事を進めている会社も多いようです。これでは互いの心配り・ケアなど全くできないチームとなってしまい、間違いなく、新入社員の離職率は高くなります。
そのような企業にオススメなのは以下のたった3つをやること。これだけで離職率を改善できます。
- 新入社員を受け入れるチームの全員に自分取説を作って貰う。
- 新入社員にも自分取説を作って貰う。
- 受け入れる上司・先輩社員には、新入社員が作成した自分取説に目を通して貰い、どのように心配りをしていけばよいかを考えて貰う。新入社員にも上司・先輩の自分取説に目を通して貰い、同じように考えて貰う。
自分取説の情報により、上司・先輩は「新入社員は自分へのもてなしの心で明るく冗談を言ってくれるので、その気持ちにたまには付き合ってやろう」。新入社員は「先輩のAさんは、冗談に反応してくれないのは悪気があるんじゃなくて性格だから。データに基づき論理的に考えることを求めているので、それに応えるようにしていこう!」等々と、互いに心配りをしながら仕事をしていくことになります。
この互いを理解した上での心配りだけでも、離職率は大幅に改善していくことになるのです。
「適性診断や性格診断」では、自分取説の代替えにならないのか?
多くの企業では、採用時に適性診断や性格診断を行われています。採用においては大いに役立ちます。
しかしそれをチームで共有しても、「相互理解を深める為のツール」としてはあまり役立ちません。
なぜなら
相互理解を促す「自分取扱説明書」に必要な2つの条件を満たすことができないからです。
- 正確であること
自分取扱説明書は100%正確な情報が求められます。
TVの取扱説明書を想像してみて下さい。そこに誤った情報がいくつも混在してれば、ほとんどの人は取説を使わなくなるでしょう。
自分取説も同じです。そこに誤った個性情報が混在していれば、現場メンバーは役には立たないと評価し、一度読んだ後は2度と利用されないものになってしまうからです。
- 詳細であること
現場で求められる個性情報は、大まかな性格情報ではありません。「もっと具体的で、詳細な個性が知りたい。どんな嗜好があるのか?どんな対応やコミニケーションを望んでいるのか?」が知りたいのです。
「適性診断や性格診断」を自分取説の代用にならない理由は、詳細な分析であればあるほど100%正確に個性を分析するのが難しいからです。一部は誤った情報が混在してしまいます。(弊社が提供しているビジネス特化型性格診断upシステムにも該当する話です。)
ではどうすれば詳細でも、正確な自分取説が作成できるのでしょうか?
答えは一つです。
自分を最も理解している「本人」に作って貰うしか他ありません。
ただ、自分で取説を作れば正確な情報をまとめることはできますが、詳細に自分についてまとめるのは簡単ではありません。(大雑把に長所・短所を3〜5程度は皆さん書けるのですが)
そこで本研修では正確で詳細な「自分取扱説明書」を作成する為に、
ビジネス特化型性格分析UPシステムの
- プロファイリング詳細分析
(自分の長所・短所、能力、欲求等がまとめられたレポート)→見本はコチラ
- 個性活用マニュアル
(どのように自分は接して貰うことを望むか?という思考・行動の癖をまとめたレポート) →見本はコチラ
2つのレポートを提供します。これを参考にして自分が真に該当する個性をにまとめて頂くことで、誰しも詳細で正確な自分取扱説明書を作成して頂くことができるようになります。
本研修の3つの特色
本研修の特色は大きく3つあります。
- 詳細で、正確な自分取説が作成できる!
研修の中で自分で作成してもらうので、自分取説は本人公認の100%正確な個性情報となります。
まとめて頂く取説では、
- 限界ストレスに近づいた際の危険信号、その際のストレス解消法
- 能力傾向強弱 (得手・苦手)
- 欲求傾向の強弱
- ビジネスコミニケーションの癖
- 大切にする価値観
- 自分がされて嬉しい行動・NG行動
- やる気スイッチ
- モチベーションファクターへのスタンス(褒められる時、叱られる時等々)
- 管理されることへのスタンス(目標設定する時、指示命令を受ける時、チェックを受ける時等々)
等の仕事をする上で仲間について知っておくべき情報を詳細に整理して頂きます。
- UPシステムを参考にして自分取説を作成するので、一定水準以上の自分取説が誰でも短時間に作成できる(UPシステムの詳細はコチラ)
もちろん、「自分の個性は?どう接してくれれば気持ちよく働けるのか?を取説として整理してくれ!」と指示するだけでは、役に立たない抽象的で誰にも該当するような大雑把な自分取説しか作成できません。
自分の個性を客観的に言語化する事は簡単ではないからです。
本研修ではそのようなことを避けるために、個別に研修教材としてUPシステムの性格診断サーベイ(事前実施)で分析された2つの詳細なレポートを受講生に提供していきます。
- プロファイリング詳細レポート→日常的に強くなる性格傾向、ストレス時に強くなる性格傾向、大切にしている価値観、強いストレスがかかった時のサイン、効果的なストレス解消法、性格からくる能力傾向、仕事に求める欲求、ビジネスコミニケーション特色等々。
見本はコチラ
- 個性活用マニュアル→好む対応・言葉、NG(嫌な)対応・言葉、やる気スイッチ、マネジメント(PDCA)へのスタンス等々
見本はコチラ
2つのレポートを参考にすれば自分取説を言語化することは簡単にできる為、正確且つ具体的に「能力、コミニケーション傾向、モチベーションファクター、マネジメントへのスタンス」等々の詳細な自分取説を受講生は作成できるのです。
- 仲間のこと、自分がやるべきことが理解できる。
自分取説を互いにシェアすることで
- 自分と仲間の違いは何か?
- 相手と心地よく仕事をしていく上で、どんな心遣いをしていけばよいか?
を気付いて頂くことができます。
用途、ご都合に合わせて2つの研修プログラムをご用意
自分取説作成&シェア研修は2つの研修プログラムをご用意しています。
以下2つの研修をご紹介していきます。
*1日版 自分取説作成&シェア研修→
自分取説作成と自己革新が目的の研修です。
*半日版 自分取説作成&シェア研修→
研修時間の確保が難しい企業様向けの研修です。(自分取説の作成を中心にした研修です)
ここでは半日版研修をご紹介していきます。
研修対象者
- 新入社員 (新入社員研修に特にお勧めです。)
-
内定者
- インターンシップ学生
- 一般社員
研修予定時
4時間
本研修の特色
- 受講生である社員達は
- 自分の武器、向上させていくべき課題を認識した上で仕事をしていくことができる。
- 他者と自分との違いを学び、異なる性格の他者への気遣いの重要性に気付くことができる。
- 上司・先輩が、配属される新入社員の自分取説にひとめ目を通せば、以下の情報が簡単に分かります。
- 信頼関係構築に向け、どうコミニケーションをとればいいか?どうサポートしていけばいいか?
- どんな長所を伸ばしてやればいいいか?
- どんな短所をカバーすればいいか?(育ててやればいいか?)
- どう仕事を割り振っていけば、組織も新入社員もWINーWINになるのか?
- この情報を活用して上司・先輩社員が指導できれば、新入社員達は従来より遙かに
- 上司や先輩といち早く良い人間関係を構築することができ、
- 個性を活かされている」と新入社員達が感じることで
- 高いモチベーションで働いてくれます。(当然、定着率は高まります。)
本研修の効果
- <受講者への効果>
- Self-awareness(自己認知)…自分を詳細に知り、整理できる。
強みを活かす方法も、弱点を補う方法も分かるので、自分を活かした効果的な仕事ができるようになる。自分の不都合な点も分かるので、後に逆境に直面してもショックを受けることが少なくなる。
- Tuning(チューニング) …他者との違いを受け入れ、上司・仲間へ「気配り」できるようになる。
自分の価値観、好むコミニケーションが通じない人が多いことに気付き、職場の上司・先輩・同僚の性格に合わせた「気配り」をするようになる。
- <チームへの効果>
- Leaders-tuning(リーダーからのチューニング)…所属長・先輩が、新入社員が作成した「自分取説」により、彼らの個性に合わせた「気配り」ができるようになる。
得意・苦手なコミニケーションを知ることで、従来より円滑なコミニケーションがとれるようになる。
新入社員の強み・弱点が事前に分かることで、より彼らの個性を活かした仕事の与え方、マネジメントができるようになる
- Motivation(モチベーション)…モチベーションの高い組織&定着率向上が実現する 。
受講者への効果@,Aにより、上司・先輩が気持ちよく後輩に指導ができるようになる。
チームへの効果@により、新入社員が気持ちよく働くことができるようになる。
結果、互いに気配りをしあうチームとなり、モチベーションの高い組織&定着率向上が実現する 。
研修前の事前準備
UPシステムのサーベイ実施( インターネットを使った)
研修前プログラム
まずはお気軽にご相談ください。
まずはお気軽にご相談ください。もちろん、相談料は無料。
ご相談頂いた内容をもとに、研修カリキュラム、コミットメントの作成をご提案させて頂きます。
離職率改善に向けたコンサルティング・研修・調査のお問合せ・申込方法
離職率改善に向けた取組を検討されている企業様には、以下のようなサービスフローで対応しております。
まずは、お気軽に御相談メールを頂ければ、ご対応させて頂きます。御相談は無料です。お気軽に御相談ください。
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