逆境で傷ついても、いち早くパワーを回復することができる人がいるし、長い間沈んだままの人もいます。
コロナ禍のこれからは、今までと比べようのないくらい逆境の連続かもしれません。
そんな中、精神的ダメージを受けて自信喪失したり、傷つき悩み落ち込んでいる余裕は私達にはドンドンなくなっていくのではないでしょうか?
多発する不快な出来事による衝撃でメンタルを凹ませても、すぐに回復させ、常にフルパワーで行動できるメンタルタフネス。ゴムゴムのメンタルが、今以上に求められます。
今日本中のビジネスマンにとっての共通の課題である、ゴムゴムのメンタルを目指したメンタルタフネスに向けた強化の方法を紹介していきましょう。
1. コロナ危機の時代!タフなメンタル=メンタルタフネスが必要になる。
誰しも仕事をする限り、以下のような四苦八苦(逆境)は避けることはできない。
- 人間関係…上下間、同僚との人間関係のトラブル。モンスター○○ 、○○ハラスメント
- 仕事そのもの…苦手で難しい仕事、退屈なやりがいがない仕事。仕事が忙し過ぎる・暇すぎる。
- 変化⇒新しい環境(役職、配置転換等)でのプレッシャー
- 結果・業績⇒結果が出ない、業績低迷・目標未達、資金不足倒産、事業縮小の危機
- 失敗⇒プロジェクト等失敗、失注・失客 、クレーム対応
- 人事⇒リストラ・左遷の不安(未来への不安)、上司・会社からの不公平な評価
- 自身⇒能力不足の実感、会社内での自分の存在価値への不安
- トラブル⇒顧客、取引先とトラブル、顧客・商品減少、その他のトラブル
ただしコロナ禍にみまわれている今。コロナをキッカケに、
- 社会的な自粛ムードにより、売れ筋商品が売れなくなる
- 世界恐慌並の大不況に入り、顧客の倒産・取引打ち切り
- 自社の営業不振によるリストラの危機
等々。皆さんが今まで感じていた四苦八苦以上の逆境が襲ってくることは、容易に予測できるでしょう。
そしてこの状況は、今だけの話ではなく、2~3年この傾向が続くと腹をくくる必要があります。
こんな大きな逆境。乗り越えるには、私達にはかってないほどの行動量、創造力が必要になってきます。落ち込んでいる余裕など私達にはありません。逆境で一旦凹んだとしても、すぐにパワーを回復させる高いレジリエンスが、私達に求められている。
2. レジリエンスとは
レジリエンスとは何か?。聞き慣れない方も多いだろう。
心理学用語で「精神的回復力」「復元力」「心の弾力性」と訳されている。分かりやすく言えばタフな逆境にも耐えうる「ゴムゴムのメンタル」と考えて頂ければよいかと思いますj。
3. あなたのメンタルタフネス。レジリエンスの違いは何から生まれる?
そんなレジリエス。あなたは強いだろうか?弱いだろうか?
強弱は以下の視点で考えるとよいでしょう。
一つは、どれだけの逆境(メンタルダメージ)に耐久できるか?(耐久性)
2つは、メンタルダメージを受けた時、どれだけ早く回復できるか?(回復スピード)
このレジリエンスの強弱は、以下の4つで決まってくると言われています。
- 遺伝
- 育った環境
- 生活習慣
- 考え方の癖
1、2はどうにも今更ならないが、生活習慣や考え方の癖は今からでも変えることができます。
つまり、レジリエンスは天性でもあるのだが、しっかりとした論理的なトレーニングを行えばタフなメンタルになっていくと考えて下さい。
その証拠といっては何ですが、私は恥ずかしながら、小さい頃に酷いいじめに合うことで、心をすぐに折ってしまう癖がついてしました。結果、50歳になる迄、ゴムゴムのメンタルどころか、恐らく今のあなたより弱い、小さな逆境の衝撃で崩れていく砂上のメンタルしか持たないレジリエンスの人間でした。
それが後ほど、紹介する「生活習慣の癖」と「考え方の癖」を修正するPRMプログラムを実施することで、以前の倍以上の大きな逆境でダメージを受けても、数分で回復できるだけのタフなメンタルに高めることがでました。
4. 逆境で心が折れるメカニズム
PRMプログラムを紹介する前に、どうやれば、レジリエンスを鍛えることは可能なのか?タフなメンタルにすることは可能なのか?それを考える上で必要なのは、心が折れるメカニズムを説明していきましょう。(以下の図)
- 逆境に直面すると、私達が最初にやることはフレーミング(事実の何に着目し、その事実をどう解釈するか?)です。例えば、コロナを「ピンチというフレーミング」で見れば、コロナで困っている企業のニュース(ストレスを感じるネガティブ情報)ばかりが目に入ってくる。
- それが続くと、「自分たちも不安だよな」とネガティブな気分・感情が生まれる。
- ネガティブな気分があなたを支配し始めると、フレーミングは今迄以上にネガティブなモノの見方、考え方になってきて、周りで良い事が起こっていても、ネガティブな出来事ばかりが目に入ってくるようになる。
- またネガティブな気分が支配し始めると、「これからもっと悪くなるのでは?」という取り越し苦労や、「あの時こうやればよかった」といった後悔といったマインドワンダリング(心の迷走)の時間が増えることで、脳の扁桃体も暴走し始め、更にネガティブな事ばかりが目についたり考えたりする。
- 結果、だんだん希望が小さくなり、希望喪失(絶望)状況にまでなった時、人のメンタルは折れるのです。
例えば、手作り菓子の調理器を小売している企業のA社長のケース紹介してみましょう。
①「コロナによる日本中が外出自粛という出来事」を受け(逆境)
②「最悪のピンチだ」と考え(フレーミング)
③「我社の業績を下げる危機にコロナはなる」と認識し(情報)
④「我社は大丈夫だろうか?」と暗く憂鬱な気分に陥り(感情・気分)
更にそうなると
⑤「客離れで困っている企業のニュース」や「倒産しかかっている商店街の仲間の話」ばかりが聞こえてくるようになり(ネガティブな気分による、ネガティブフレーミング)
⑥「最悪リストラをしないといけなくなるぞ」「社員の生活はどうなる?」「我社も倒産するか?」「こんな事なら、昨年の投資をやらなければよかった」等の取り越し苦労や後悔ばかりするようになる(マインドワンダリング)。
このメンタルのネガティブサイクルが何度か回転してしまうと夜も眠れなくなり、冷静に前向きな対策や行動を考える余裕がなくり、希望も日々小さくなり、心が折れてしまうのです。
5. メンタルに衝撃吸収装置を取り付けよう
前節で説明したメカニズムをもとに、レジリエンスを高めるヒントを考えていきましょう。
コロナに代表されるように、突然訪れる外部要因の出来事や環境は、私達の力ではコントロールできません。
ただ先程のメカニズムから分かることは、私達が心を折ってしまうのは外部要因ばかりが原因ではないということ。自身の力で支配可能な以下3つに対してコントロールする意思を失っている事も、大きな原因でもあるのです。
- フレーミング ⇒物事のどこに着目し解釈するかは自分次第。
- 気分転換 ⇒明るい気分に転換するのも自分次第
- マインドワンダリング ⇒心の迷走を止めるのも自分次第
逆境という出来事によって生まれる大きな衝撃をまともに食らうのでははなく、この3つをセルフコントロールする事で、逆境による衝撃を和らげる。このようなメンタルの衝撃吸収を、私は「気分のマネジメント」と名付けています。
私達はメンタルが凹んだり、心が折れてしまう原因を外部要因(例えばコロナ)のせいにばかりしがちです。
だが、実際には、私達自身の気分のマネジメントの放棄により、自分で希望喪失(絶望)を選択し、自ら「心を折っている」とも言えるのです。
コロナのような逆境に直面しても、自分がネガティブな気分になったと気づいた瞬間、
- フレーミング (出来事のポジティブ面に着目し直し、解釈をポジティブに変える)
- 気分転換 (暗く憂鬱な気分を、明るく良い気分に転換する)
- マインドワンダリング(取り越し苦労や後悔をしないようにする)
するといった気分のマネジメントを行う事で、心は折れにくくなってくるのである。
さきほどのA社長の事例なら、コロナという逆境に直面し、メンタルのネガティブサイクルに陥っている自分に気づいた瞬間
- 「こんな状況だからこそ、暗く憂鬱な気分を引きずっては乗り越えられない!絶対に明るく良い気分だけは崩さないぞ!」と決意し気分を切り替え (気分転換)
- 「外出自粛でも儲かっている会社はあるよな?コロナは、従来より1桁上の業績獲得のチャンスでは?」と着目と解釈の仕方を変えることで(フレーミング)
- 「家の中にみんながいるのなら、我社の手作り菓子調理用品を今以上に使ってくれるハズ。一大チャンスだ!」と現状を捉え直し(情報)
- 「よし、やってやるぞ!」と明るく良い気分になり(感情・気分)
更にそうなると
- 「商店街に確かに客は来ないが、ネットで買い物する客は増えるはず。今より掲載商品を3倍にし、ネットを充実させたらどうだろう」といった事に着目、解釈が変わってきて(フレーミング)
- 「店の現場の社員も、サイト充実に協力してくらえば早く完成できるのでは?Bさんには○○をしてもらい、Cさんには…」等と前向きな活動をどうするか?ばかりが頭に浮かぶので、取り越し苦労や後悔をする時間がなくなってくる(マインドワンダリング減少)
という気分のマネジメントを行うのです。
気分のマネジメントは、あなたが躓いたと感じたら早ければ、早いほど、効果を発揮します。(メンタルのネガティブサイクルは、加速する前の初期段階ほど止めやすい。)
6. 気分のマネジメントなんて簡単にやれるのでは?
ここまでを読まれて、「レジリエンスを鍛えるには、気分のマネジメントやればいいだけか。簡単じゃないか?」と思っている方もいるかもしれません。
しかし皆様も試してみればすぐに分かりますが、実際に気分のマネジメントを、逆境に直面した時にやろうとすると難しいものです。
メンタルのネガティブサイクルが周りはじめ、扁桃体が不安や恐怖・怒りで暴走しはじめると、冷静な判断などできなくなり、無意識に使い慣れた思考法・習慣(気分のマネジメントの旧OS)が働いてしまうからです。
そんな状況では、「気分のマネジメント」がどんなものか?具体的にどうやればいいか?を知っているだけでもダメ。旧OSが働かないように、正しい気分のマネジメントの新OSで上書きし、「無意識に正しい気分のマネジメント」ができるよう習慣化を図る必要がある。それがレジリエンスを鍛える、メンタルタフネスを実現するということなのです。
そのためには、
- 正しい気分のマネジメントを簡単にできる思考&行動のプログラムを作り(新OS)
- それを習慣化するまでトレーニングしていく
ことが必要になります。弊社では①をPRM(Program of Resilience Mindset&skill)として開発し、②を研修会によりサポートしています。
メンタルの衝撃吸収装置 気分転換の新OS=6つのシークエンス
気分転換の新OS=PRMを紹介していきましょう。PRMは、
- 逆境に襲われたネガティブな感情・気分が発生した時、仕事中にでもすぐに行える6つのシークエンス
- 自宅に帰ってから・休日にゆっくりと行うシークエンス
の2つで構成されています。
ここでは、仕事中行うシークエンスの簡単なエッセンスを紹介していきます。
6つのシークエンスを起動させる前に、まずあなたに習慣化して欲しいのが「今の自分の気分を点数でラベリングする習慣」付けが必要になります。
100点が最高に明るく良い気分。0点が絶望的に暗く憂鬱な気分。50点が明るくも暗くもない気分の状態。これを目安に、今の自分の気分に点数をつける習慣をつけて下さい。
朝・昼・夕方、最低1回ずつ。できれば新しい仕事を始める前にも、気分のラベリングを行って頂く。
そして40点以下と自分が感じたら、これから紹介する6つのシークエンスに取り組んでいただきたい。
PRMはコンピュータのシークエンスのようになっており、①をやって効果なしと思ったら、②を行う。それがダメなら③といった具合に、機械的に行動&思考を変えることで、ネガティブサイクルを断ち切り明るく良い気分で仕事ができるように開発している。40点以下の気分だと気づいたら、できるだけ早く以下を順次行って下さい。
- 決意:暗い気持ちのままで、この逆境乗り越えることはできない。こんな時だからこそ、絶対に明るく良い気分でい続ける!気分は心の態度。絶対に他人に気分だけは支配させない!と決意すしよう。それだけで気分はチェンジできる事が多い。それでもダメなら…
- イメージ:自分にとって明るく良い気分って具体的にどうだったかを再び思い出す。事前に明るく良い気分と思える姿の写真をビジュアルボードとして作っておき(スマホ等に保存し)、それをトリガーに「そんな明るく良い気分」に戻ろう!とイメージする。それでもダメなら…
- 瞑想:丹田(へその下)に集中し、姿勢を正し、30秒~1分間だけ瞑想し、扁桃体を鎮めよう。それでもダメなら…
- 受入:ネガティブ思考や感情に陥っている自分を否定するのではなく受け容れる。「ナゼそうなっているのか?」と逃げずに原因となっている事実を直視し、「なるほど、確かにそうだよね!」とネガティブになっている自分に共感・感謝しつつ、「だからこそ今のネガティブなままではダメだよね。気分転換しようぜ!」と自分で自分を励まそう。それでもダメなら…
- フレーミング:「事実は一つだが、モノの見方により、真実は異なってくる」と、明るく良い気分になるような真実と感じられるよう、異なる視点(視点は13もある)で事実をリフレーミングする事を促そう。それでもダメなら…
- 10:ぐずぐず悩むのをやめ、とりあえずまず何か10分全力集中行動してみよう。何かに集中することで、マインドワンダリングが止まり、気分が変わることも多い。それでもダメなら、プライベートの時間を使っての2つのプログラムを実施するというシークエンスである。
頭の部分をとって「決意イメージ瞑想受入フレーミング10」。ぜひ、あなたもレジリエンスを鍛えメンタルタフネスを実現する為に、この習慣を見に付けて下さい。
またPRM研修のミニ版を、Youtubeで無料提供しているので、こちらも参考にして下さい。
逆境でも折れないレジリエンスにUP! PRM研修ダイジェスト版の紹介動画(1分24秒)
PRM研修 ダイジェスト版(全8回)の全てを見たい方はコチラから
今のあなたのレジリエンスを診断
小さな逆境であれば、低いレジリエンスしか持たない人でも大丈夫。乗り越えることができます。
しかし大きな逆境を乗り切るには、強靭なレジリエンスが必要になるのですが、対応するだけのレジリエンスがなく、苦しみ、挫折しそうな人も多数発生しています。
私も以前はレジリエンスが高くなく、逆境に直面すると大きくモチベーションを下げ、なかなか回復させることができず苦しんできた経験があるので、同じように苦しんでいる方々に、私がレジリエンスを高めるために身につけたノウハウをご提供することで、少しでもお役に立てばと考え、無料で本診断サービスをはじめました。
レジリエンス(逆境でも折れない力)を評価する際、様々な視点がありますが、本診断では「フレーミング力(逆境・ストレス要因の何に着目し、どう解釈するか?)を中心に診断します。
レジリエンスが高い人のフレーミング特色をもとに、
- 現状のあなたのレジリエンス力(ストレス要因や逆境で心傷ついた時、どれだけ回復力があるか?)を評価
(LEV1~LEV4)
- LEV1弱り気味レジリエンス(小さな逆境による心の傷でも、回復にも時間がかかる)
- Lev2 少し弱り気味レジリエンス(通常逆境による心の傷でも、回復にも時間がかかる)
- Lev3 一般的レジリエンス(通常逆境による心の傷なら、すぐに回復できる)
- Lev4 強靭なレジリエンス(高負荷逆境による心の傷でも、すぐに回復できる)
- 現状のレジリエンスを高める上で、自分の何が問題となっているのか?を知る
- どんな状況で、どんな着目・解釈するからモチベーションが下がりやすいのか?(あなたの思考の癖の問題点)
- 強靭なレジリエンスに高めていく為に、まず自分は何を改善していくべきか?を知る
- IF(こんな状況に陥ったら)、THEN(その時は、○○のような着目・解釈)にすれば、今より早くモチベーションや自信が回復するようになるのか?
を診断レポートとしてまとめています。
レジリエンス診断レポートの見本はコチラ。
診断は無料です。(診断レポートは、毎週日曜日の週1回発行予定)
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