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3月 09

部下のやる気を育てる為に知っておくべき名言(書籍編)

 

リーダーズモチベーション研修のプログラムを作る際、PULL型モチベーションで部下の「やりたい!」気持ちを刺激するための参考にした、今回は本から参考にした名言をまとめてみました。

モチベーションのフレームワークを参考にしながら紹介した本も合わせて読んで頂くと、更にモチベーション力が高まるでしょう。

 

 

 

■選択権を与える

自由と自己規律~ビジネスパーソンのための~ 金児 昭・著

性悪説に基づいて、がんじがらめにされることを、望む人はいない。

部下のやる気を引き出そうとして監視を強化し、頑張ればアメを与え、怠ければムチで叩く。このような形で、あなたは「やる気」になりますか?「自分がやる気にならない」のであれば、同じ方法で、他人をやる気にさせる事は難しいものです。

 

 


ヒトづくりのおもみ 常盤文克・著

どんな教育でもその原点はすべて本人の気づきから始まる
人は内なる思いや志、使命感に突き動かされて行動するとき、もっとも創造的になり、予想外の大きな力を発揮する。

自分で、「これをやりたい」「やらなければいけない」という気づきが、部下がやる気になるスタートです。「気づき」は、強制から生まれません。上司から選択権を与えられ、「どうしようか?」と自分の頭で考える事から生まれるのです。

 

 


「売り場のプロ」はこうして生まれる!―人気ショップに学ぶ人の育ち方・育て方 丸木伊参・著

ショップスタッフの裁量度が少なく、自由な発想ができなければ、クリエーティブな売り方にはつながりません
「何でも自分でやろうとする」のは、スタッフに「任せない」ということであり、「任せない」のは「育てない」こととイコールです。
スタッフはいつも”承認”を求めています

部下に任せて、「何をやるべきか?」を選択させていく。それが成長とやる気に繋がっていきます。もちろん、そこには、十分な権限も委譲していく。そうする事が「やる気」を生み出す一つの源になっていきます。

 

 


[実学・経営問答]人を生かす 稲盛和夫・著

「任せる」といって「任せっぱなし」にするのは下の下です

自由に仕事をさせる事が「やる気」を生み出します。しかし、これは自由放任とは全く違う話です。
「自由放任」と、「自由な選択をサポートする」の違いは、本書にも詳細に書かせて頂いています。

 

 

経済は感情で動く―― はじめての行動経済学 マッテオ・モッテルリーニ・著

迷いと葛藤は、「選択を遅らせる」か、「選択しない」という結果をもたらす

一方で、「選択させる」という事は、部下に迷いを与えます。また、選択する事がイヤな部下もいたりします。だから、「任せっぱなし」では、うまくいかないという事。

「部下の選択をどうサポートするのか」とい力がリーダーには求められるのです。

 

 

 


■仕事の価値観に気づかせる!

最前線のリーダーシップ マーティ・リンスキー (著), ロナルド・A・ハイフェッツ (著), 竹中 平蔵 (翻訳)

人々は理由がはっきりしているのであれば、犠牲をいとわない。
なぜ犠牲を払わなければならないのか、なぜ喪失を受け入れ自分たちの忠誠や愛着の気持ちを裏切らなければならないの
かについて、あらゆる手段で伝えることが決定的に重要なのだ

「やるべきことの理由・価値」がしっかりと掴むことができた人は、あらゆる犠牲を厭わなくなります。これの悪用が、ナチスドイツなどがやっていた事でしょう。

皆さんのビジネスは、きっと「誇れるもの」に違いないと思います。是非、「やるべきことの理由・価値」をしっかりと、津立て得ていきましょう。

 


 

ひとりでも部下のいる人のための世界一シンプルなマネジメント術 3分間コーチ 伊藤守・著

何事も、大切なのは、つねに<今>です。現在の部下が、何を思っているのか? どこへ向かっているのか? どこでつまずいているのか?――それを知らなければ、彼らと<関係>を築くこともできなければ、彼らの能力を引き出すこともできません

 

 

「真のリーダー」になる条件 初めて部下をもつ人へ (PHPビジネス新書 54) 堀紘一・著

他の人がどういう状態に対して喜び、どういう状態に対して不愉快に思うか、これをよく理解することで、リーダーシップは確実に身に付けることができる

何に、仕事の価値を感じてくれるか?何が欲しいのか?何に欲求があるのか?これは、人によって異なります。あなたが、「これからやる仕事の素晴らしさ」をどんなに上手く説明しても、部下が感心のないテーマでは、部下のやる気を引き出す事はできません。

仕事の価値観に気づかせる前に、まず必要なのは、「部下を知ること」ですよね。その為には、「観察」と「質問」。これがスタートですね。

 

 


「売り場のプロ」はこうして生まれる!―人気ショップに学ぶ人の育ち方・育て方 丸木伊参・著

「ありがとう」をいくつもらえるかが、販売職の財産になる

どんな「ありがとう」を貰ったのか?

これを集めてみるだけで、「仕事の価値観」は理解できるのかもしれません。そして、その言葉を貰ったときの「感動!」
「ありがとうの声」を集めて、みんなで利用する仕組みが上手いのがディズニーランドでしょう。皆さんのチームも顧客からの「ありがとう」の言葉という資産をフル活用する仕組みを作ってみませんか?

 

 


[実学・経営問答]人を生かす 稲盛和夫・著

金銭で人を釣るのでななく、心の内から燃えるような動機づけを行なうことが大切なのです

金銭で人を釣ると、金銭でしか動かない人しか育ちません。「仕事の価値」や「仕事の楽しさ」で人を動かし、結果として、十分な金銭を払っていく。これがやはり、王道ですよね!

 

 

 


■部下を承認する!

はじめての課長の教科書 酒井 穣・著

お金よりも大切なのは、部下を一人の人間として気にかけ、能力だけでなく、もっと人間性に興味を示してやるということ

おなじみ「課長の教科書」の一言。「一人の大事な仲間」として認めてあげることが、お金以上に大きな「やる気を育てる」ことになるのです。

本の中でも述べましたが、リーダーが部下を「大人として認めてあげ」、「子供のように大事な存在として認めてあげる」。「承認」されると、人は、それに応えなければと意気に感じる人が多いモノです。

 

 


上司はなぜ部下が辞めるまで気づかないのか? (Nanaブックス) 松本順市・著

「今週は忙しいのによく頑張ってくれたね」という上司の一言で、あなたはきっと笑顔になったことがあるはずです。そしていわゆる「デキる」社員になっていったのではないでしょうか。雰囲気のいい会社に共通していること。それは、上司が部下に「ありがとう」と言っていることです

たかだか、「ありがとう」の一言。「マナー」は、「あなたを大事な人だと思っています」という事を示すサインです。
小さな事にでも「ありがとう」という事が、承認に繋がるのです。

 

 


チーム・ビルディング―人と人を「つなぐ」技法 (ファシリテーション・スキルズ) 堀 公俊 (著), 加藤 彰 (著), 加留部 貴行 (著)

根回しとは、その人に寂しい思いをさせないことです。実際に参加はしなくても、情報を耳に入れておくだけでも違ってきます

「根回し」をされると、相手は「自分が大事な存在だ!」とあなたから認めて貰っている気持ちになります。承認のテクニックの一つとして、覚えておくといいですよね。

 

 

 


「やればできる」 部下の有能感を育てる!

「売り場のプロ」はこうして生まれる!―人気ショップに学ぶ人の育ち方・育て方 丸木伊参・著

「スタッフの接客力を上げるのに一番強いのは、一緒に接客をして成功体験をさせること」

「成功体験」の積み重ねが、「これが得意だ」という意識になります。
「成功体験」は、「達成感」を感じる事により生まれてきます。
有能な部下であれば、自らの努力だけで、「達成感」を感じる事ができますが、そうでない人にはリーダーのサポートが必要になるのです。目標設定にもちょっと下駄をはかせたり、目標達成する為の方法を共に考えてあげたり、様々な工夫が必要となるのです。

 

 


職場を悩ます ゆとり社員の処方せん 池谷聡・著

仕事にばく然とした不安やあせりを感じている新入社員には、いま自分がどの育成段階にいるか示すことが重要です

「目指すべき場所」と「現在の場所」、そして「目指すべき場所まで、どれくらいの距離があるか」が正確に分かれば分かるほど、「何をこれからやればよいか」がはっきりしてきます。それが分かれば、後はやるだけ!やるべき事がはっきりしている事が、有能感に繋がるのです。

「目標はあるが、何をやってよいか分からず、途方に暮れている」という事では、「自分は無能である」と感じるばかりで終わってしまいます。

 

 


はじめての課長の教科書 酒井 穣・著

Cクラス社員に対して、「自分ができることは他人にもできるはず」という発想で当たるのは最も大きな誤り

自分と部下は違います。会社としても「能力が高い」から、あなたをリーダーに指名したハズです。親が子供に教えるように「彼は、どのレベルにあるのか」をしっかり見極め、彼にあった目標設定、指示の与え方をしていくことが大事になってきます。

「できて当たり前」と思って対処すると、Cクラス社員は「無能感」だけを感じて、「やる気」などは生まれてこないのが現実です。

 

 

我慢するな 部下は堂々と叱れ 古川裕倫・著

人にモノを教えることは、難しいと言えば難しいのですが、やり方はいくつかあります。その中で重要なことの一つに完成形を見せるということがあります。今やっている目の前の仕事が次の結果を生み出し、発展して最後にどうなるのか、どうなるべきか、ということを見せてあげることです

得意な事や、いつもやっている事は、「ゴール」と、その「ゴール到達までの道筋」がはっきりと見えています。

しかし、苦手なこと、イヤなこと、初めての事、難しく感じることに関しては、「ゴールイメージが曖昧」であり、当然、「どうやってゴールに到達すればいいかもボンヤリしたもの」になってしまいがちです。そんな状況では、不安で、ホンキのやる気が生まれてきません。

苦手や、初めての事に関しては、「ゴール」と「ゴールまでの道筋」を明確にしてあげる事が、「やる気」を高める事になるのです。

 

 

セールスのプロが教える!相手を思いどおりに動かす超数字術~売上げ・結果が9.7倍アップする数字の使い方 菊原智明・著

具体的な数字は自分自身を動かしてくれるエンジンになる

数字が明確であれば、「達成した時」の達成感。今、どこまで進んでいるのかという途中経過がはっきり分かる事になります。数字をノルマとして考えるのではなく、「モチベーションエンジン」として利用する事は、一つの工夫になってきますよね。

 

 

 

■「愛し愛されたい」 部下との信頼関係をつくる!

自由と自己規律~ビジネスパーソンのための~ 金児 昭・著

人間(ひと)は、上に立てば立つほど、十分に気をつけて、身ぎれいにしなければなりません。高いところにいる人ほど、多くの人が下から見ています

部下から信頼されるには、この金言は常に意識する必要がありますね。部下に不信感を持たれると、「やる気」を引き出す以前の話になってしまいます。

 

 


本当に役立つ「人生の智恵」ノート (East Press Business) バルタザール・グラシアン・著

愚か者ほど優秀だと思っている。指導しても徒労に終わるだけだ
何をするにも親切をおまけにつけよう。そうすれば恩を売ることができる
人を喜ばせる方法はただ一つ、飢えを満たさずにおくことで欲求を刺激することである

「恩義」を部下にどれだけ売れたかで、愛されるかどうかが決まってきます。
「恩義」は当たり前の事をするだけでは、感じてくれません。もう一歩突っ込んだ親切心を見せる事が大事になってきますよね。

影響力の法則―現代組織を生き抜くバイブル アラン・R・コーエン、デビッド・L・ブラッドフォード・著

 

 

人を動かす力は、他者のためになることを常に真剣に考えている人が発揮できる能力なのである

ちょっと、精神論のように聞こえるかもしれません。しかし、「他者のためになる」ことを考えている人の言葉だから、部下は信用するのです。こちらも名言。覚えておいて損はありません。

 

 

 

■真のリーダーになるために

リーダーになる[増補改訂版] ウォレン・ベニス・著

 

「リーダーになるプロセスは、「献身や観察眼を身につけ、他者と協力すること、他者から学ぶこと、卑屈にならないこと、そして常に誠実であること」

部下のやる気を引き出すという事をテーマにすると、「言葉を使った激励法」がイメージされるかもしれません。
しかし、言葉だけで「やる気」を起こさせるのには限界があると思います。

「部下に献身する姿勢を貫くこと」で信用をしてもらい、そして観察を行い「部下が望んでいる事」を知る。それがあってこそ、言葉が堂々と誠実さを持って、響いていくのではないでしょうか?

 

 

 (リーダーズモチベーション研修の詳細はコチラ

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